【参考資料】
(本資料は、2023年6月21日に米国で発表されたプレスリリースの抄訳です)
ボストン発、2023年6月21日 ―― 経営コンサルティングファームのボストン コンサルティング グループ(以下、BCG)は、大気中の二酸化炭素(CO2)を直接回収するDAC(Direct Air Capture)のリーディングカンパニーであるCarbonCapture Inc.(以下、CarbonCapture)から炭素除去サービスを購入すること、またBCGの経営コンサルティングサービスを通じてCarbonCaptureの事業戦略を支援することの双方を含むパートナーシップを発表しました。
BCGは、CarbonCaptureとの間で5年間で4万トンの炭素除去契約を締結しました。BCGは2030年までにネットゼロを実現すると宣言しており、今回のコミットメントはその一環です。公表されているDACのオフテイク契約の中で、今回の契約量は世界で2番目に大きく、プロフェッショナルサービス業界では世界最大規模です。
BCGのチーフ・サステナビリティ・オフィサーのDavid Webbは次のようにコメントしています。「CO2の除去は、世界的なネットゼロエミッション(温室効果ガス排出量実質ゼロ)の達成に不可欠であり、DACは非常に有望な技術です。将来に向けたDACの可能性を高めるには、急速なイノベーションと規模の拡大が不可欠です。そのために、早期の投資と企業による長期的なコミットメントが必要です。BCGはこの取り組みに尽力しており、CarbonCaptureと提携できることを嬉しく思います」
気候変動に関する政府間パネル(IPCC)によると、世界の平均気温上昇を摂氏1.5度に抑えるには、世界全体で排出量を急速に削減することに加え、2100年までに累計で数十から数百ギガトンものCO2を除去する必要があります。炭素除去市場を成長させるためには、早期の投資が必要であり、企業がDACやその他の質の高い除去技術を速やかに支援し、規模拡大と長期的なコスト削減を支援することが極めて重要です。
CarbonCaptureの技術プラットフォームは、大量生産が可能な独自のモジュール式ハードウェアや異なる気候状況下でCO2の吸着を最適化するオープン・アーキテクチャー等、多くの優位性を有しています。同社は、現在、米国ワイオミング州で大規模なDACプロジェクト「Project Bison」を立ち上げています。このプロジェクトでは、複数の段階を経たうえで、2030年までに大気中から年間500万トンのCO2を回収・貯蔵することを計画しています。
CarbonCaptureのCEO兼CTOのAdrian Corlessは次のようにコメントしています。「BCGと緊密に協力できることを非常に嬉しく思っています。BCGは、サステナビリティ及び炭素除去の領域で卓越したソートリーダーシップを発揮しているだけでなく、大規模な炭素除去クレジットの購入を通じて、DAC業界へのコミットメントを表明しています」
■ 日本における担当者
丹羽 恵久 マネージング・ディレクター & シニア・パートナー
BCG気候変動・サステナビリティグループ、パブリックセクターグループの日本リーダー。
慶應義塾大学経済学部卒業。国際協力銀行、欧州系コンサルティングファームを経て現在に至る。
半谷 陽一 マネージング・ディレクター & パートナー
BCG産業財・自動車グループ、コーポレートファイナンス&ストラテジーグループのコアメンバー。脱炭素経済に関するエキスパート。
大阪大学工学部卒業。同大学大学院工学研究科修了。三菱重工業株式会社を経て現在に至る。
■ CarbonCapture Inc.について
CarbonCapture develops and deploys direct air capture (DAC) machines that can be connected in large arrays to remove massive amounts of CO2 from the atmosphere. With a ground-breaking modular open systems architecture, the company’s technology platform allows for plug-and-play upgrades, mass production, unlimited scalability, and rapid technology iterations. CarbonCapture’s systems capture atmospheric CO2 for either permanent removal or for utilization in low-carbon synthetic fuels, concrete, and other industrial products.
■ 本件に関するお問い合わせ
ボストン コンサルティング グループ マーケティング 小川・小田切
Tel: 03-6387-7000 / Fax: 03-6387-0333 / Mail: press.relations@bcg.com
BCGは、ビジネスや社会のリーダーとともに戦略課題の解決や成長機会の実現に取り組んでいます。BCGは1963年に戦略コンサルティングのパイオニアとして創設されました。今日私たちは、クライアントとの緊密な協働を通じてすべてのステークホルダーに利益をもたらすことをめざす変革アプローチにより、組織力の向上、持続的な競争優位性構築、社会への貢献を後押ししています。
BCGのグローバルで多様性に富むチームは、産業や経営トピックに関する深い専門知識と、現状を問い直し企業変革を促進するためのさまざまな洞察を基にクライアントを支援しています。最先端のマネジメントコンサルティング、テクノロジーとデザイン、デジタルベンチャーなどの機能によりソリューションを提供します。経営トップから現場に至るまで、BCGならではの協働を通じ、組織に大きなインパクトを生み出すとともにより良き社会をつくるお手伝いをしています。
日本では、1966年に世界第2の拠点として東京に、2003年に名古屋、2020年に大阪、京都、2022年には福岡にオフィスを設立しました。