大国、地政学、貿易の未来―― 「BCGグローバルトレードモデル」より

By Priscille Arbour Aparna Bharadwaj Tim Figures Marc Gilbert Nikolaus LangGeorgia Mavropoulos Michael McAdoo Cristián Rodríguez-Chiffelle, and Takeshi Konomi
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Key Takeaways

BCGの新しい調査では、世界経済が国家間の同盟関係、対立、戦略的意図によって再構築される中で、今後10年間で世界貿易の流れに劇的な変化が起こると予測している。
  • 北米がレジリエント(強靱)な貿易圏として結束し、EUが戦略的パートナーとの貿易にシフトする一方で、中国は、その他の地域の多くの国々との経済関係を拡大していく。 
  • インドや東南アジアなどをけん引役とするグローバルサウスは、国内の製造能力が向上して工業化が進み、世界貿易の新たな勢力として台頭するだろう。 
  • 企業は、自社のサプライチェーンや事業戦略を一変させるような地政学的転換が生み出すリスクや機会を考慮に入れながら、破壊的変化にも適応しうるゲームプランを策定するべきである。
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わずか10年ほど前までは、国際商取引の枠組みは企業や労働者のために新たな市場を開放することを目的とした意欲的な自由貿易制度によって形成されていた。しかし、最近では、 地政学 と経済安全保障上の判断が決定的な影響力を持ちつつある。

BCGでは2018年から世界貿易の変化を追跡しているが、今回の調査では、地政学的な対立、同盟関係、そして戦略的な意図が、いかに急激に世界経済を塗り替えつつあるかが浮き彫りになっている(コラム「調査について」を参照)。

本調査では、今後10年で世界の財貿易の総額が年平均2.9%増のペースで成長を続けると予測している。一方、財貿易のルートは、これまでとは明確に異なるものとなるだろう(図表1)。図表2はこのうち日本と各国・地域間の財貿易額の予想を示したものだ。

国家間、地域間の貿易の流れは2033年までにどう変化するか

150カ国以上の貿易・経済データと、最近の国家や地域の政策構想から予想される影響を分析した結果、世界の貿易コリドー(回廊)に次のような複数の構造的転換が認められた。

ドナルド・トランプ大統領の政権下で予想される米国貿易政策の大幅な変更は、こうした転換の規模を格段に増幅させ、一部の市場から米国への輸入コストは増加するだろう(コラム「米国の関税引き上げの影響を予測する」を参照)。

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Estimating the Impact of Higher US Tariffs
During the US presidential campaign and the run-up to his inauguration, President-elect Donald Trump made differing comments regarding his tariff policy. For instance, Trump recently stated that he would increase tariffs on Chinese goods by 10% and on Mexican and Canadian imports by 25% as soon as he takes office. Another measure he proposed several times called for setting a 60% tariff on Chinese goods and a 10% or 20% tariff on imports from all other countries. Major trading partners, including the EU, Mexico, Canada, and China, have declared they will retaliate with tariffs on US goods, as they did from 2018 through 2020.

For illustrative purposes, we modeled the direct impact of the 60% tariff on Chinese goods, a 25% tariff on imports from Canada and Mexico, and 20% on imports from countries in the rest of the world. We estimate that the tariffs would add $640 billion to the cost of importing goods from the top ten US import nations, based on 2023 levels, unless alternative sources are found. (See Sidebar Exhibit 1.) BCG has not yet modeled the impact of all other Trump proposals or potential retaliation from US trading partners. We are closely monitoring developments and will update the Global Trade Model accordingly.


In terms of product categories imported by the US, the greatest impact would be on imported auto parts and automotive vehicles, which would primarily affect trade with Mexico, the EU, and Japan. Consumer electronics, electrical machinery, and fashion goods will be most affected by higher tariffs on Chinese goods. We estimate that a 60% tariff rate would add $61 billion to cost of importing consumer electronics products from China into the US. (See Sidebar Exhibit 2.)

冷戦終了後の比較的安定していた多国間主義の時代が、地域大国の台頭、同盟関係の変化、経済ナショナリズム、国家安全保障を特徴とする多極化時代へと移行していく中で、今後10年間にこのようなトレンドの一つひとつがさらに顕著になると予想される。企業リーダーは、自社の サプライチェーン や事業戦略に影響を及ぼす地政学的転換の動向を見据え、生み出されるリスクと機会の両方を考慮しなければならない。また、さまざまなシナリオ下での破壊的変化に適応し、機会を捉えるためのゲームプランも必要になるだろう。

BCGは、今後10年間に予想されるいくつかの主だった貿易の変化について分析を行った(図表2)。

要塞化する北米

米国、メキシコ、カナダの緊密な貿易関係は、中国からの輸入品への依存軽減を主な目的とした長年の「リショアリング(国内回帰)」、「ニアショアリング(隣国への移転)」、「フレンドショアリング(友好国とのサプライチェーン構築)」により強化され、北米の経済成長に寄与している。米国とメキシコの年間貿易額は、2033年までに3,150億ドル増加し、年平均成長率(CAGR)は+4%に達すると予想される。米国とカナダの貿易額は、北米市場で事業展開する企業がサプライチェーンをこの地域に移転する動きが進むことで、1,470億ドルの増加が見込まれる3。 3 3 本稿の予測はすべて、2010年基準の米ドル(実質値)で算出 ただし、米国がメキシコとカナダからの輸入品に課す 関税を大きく変更 した場合には、貿易の流れの規模や方向が変わる可能性がある。

Geopolitics is escalating already seismic shifts in global trade. As trade lanes evolve, consider shifting your supply chains to make them more robust, cost effective, and resilient.

米国・メキシコ・カナダ協定(USMCA)と産業政策、例えば米国とカナダ両政府の電気自動車(EV)、リチウムイオン電池、 再生可能エネルギーシステム に対する数十億ドル規模の奨励金などが、「要塞化する北米」のレジリエンス(強靱性)を支えている。

メキシコは、米国市場とカナダ市場の ニアショアリング のプラットフォームとして、引き続き製造業からの投資を呼び込むだろう。ただし、メキシコがその潜在力を生かすには、ボトルネックとして表面化しつつある、交通インフラや発電、人的資本にもっと投資を行う必要がある。

特に長期的な資本投資を検討中の企業にとってもう一つの不安材料が、2026年に再交渉が予定されているUSMCAそのものだ。米国政府は、中国企業がUSMCAの免税措置を利用し、EVやその他の低コストの中国製品をメキシコで組み立てて米国に輸出することで、高い保護主義の壁を回避しようとすることを懸念している。注目すべき問題の一つは、米国がUSMCAの再交渉を利用して、北米の製造業バリューチェーンに対する中国からの海外直接投資を審査するようメキシコに求めるかどうかである。

フレンドショアリングも北米の貿易関係を左右する要因になっている。貿易関係がおおむね安定していると仮定すると、例えば米国の年間の対EU貿易額は、2033年までに3,030億ドル増加し、CAGRは+3.1%と予想される。EUがロシアの化石燃料への依存を減らしていることで米国のLNGの売上が増加するのに加えて、増加の大部分をけん引するのは再生エネルギー技術だ。自動車や先進製造業といった戦略的カテゴリーでの関税を引き下げ、貿易政策の調和をはかる取り組みも、関係強化につながるだろう。一方、米国、EUのいずれかで保護主義が高まれば、この勢いは鈍る可能性がある。

中国の方向転換

中国では、対米・対EU貿易が鈍化する一方、その他の多くの国々との貿易は力強い成長を続けている。西側諸国との双方向の年間貿易額は2033年までに2,210億ドル縮小し、年平均減少率は1.2%と予想される。米中の年間貿易額は1,590億ドルの減少が見込まれているが、米国が中国製品への関税を大幅に引き上げた場合は、さらに激減する可能性もある。トランプ次期大統領は、中国からの輸入品への関税を10%上乗せし、過去には中国に対する関税率を40~60%に設定することを提案していた。60%のシナリオでは、調査で基準としたシナリオと比べて、2033年の米中貿易額はさらに27%落ち込むと予想される。代替の供給源がなく、輸入量が同じであれば、中国からの輸入品の関税は2,000億ドル以上増加することになる。

対照的に、中国とグローバルサウスとの貿易額は2033年までに1兆2,500億ドルに急増し、CAGRは+5.9%に達すると予想される。この方向転換は、西側諸国への経済依存を減らすと同時に主要な新興市場との結びつきを深めるという、中国の地政学上のアジェンダを支えるものである。一帯一路プロジェクトなどのインフラ計画や、ビジネスの深化を通じた中国の大規模投資によって、この動きは今後さらに強化されるだろう。またこの取り組みは、世界で最も力強く成長している複数の市場において、中国企業に大きな機会をもたらしている。中国と東南アジア諸国連合(ASEAN)10カ国との貿易は、成長全体のほぼ半分を占めると予想されている。中国は、ASEANや東南アジア各国との自由貿易協定の拡充を進めている。中国はさらに、アジア太平洋の15カ国間の自由貿易協定である地域的な包括的経済連携にも参加している。

中国のグローバルサウスへの方向転換を示すもう一つの指標は、BRICSプラスの加盟国や密接なパートナーとの関係である。BRICSプラスには、オリジナルメンバーであるブラジル、ロシア、インド、南アフリカに、グローバルサウスから4カ国が新メンバーとして加わっている。中国と BRICSプラス との貿易額は、今後10年間に予想される中国の貿易成長全体の44%を占める見通しだ。さらに中国は、アフリカへの経済進出をさらに拡大し続けるだろう。しかし、インドと中国など、BRICSプラス内の対立がその成功の足かせとなる可能性もある。

ウクライナでの戦争が続き、西側諸国とロシアとの亀裂が広がり続ける中、中国とロシアとの貿易関係は大幅な拡大が予想される。2033年までに、この二国間の年間貿易額は2,690億ドルの増加(CAGR+6.3%)が見込まれている。中国によるロシアの天然ガスへのアクセス拡大をもたらす「パワー・オブ・シベリア1」と、提案中の「パワー・オブ・シベリア2」の2つのパイプライン計画が、二国間の協力拡大の重要な要素だ。これらのパイプラインは、世界のエネルギー市場や商品市場を一変させ、ロシアの西側諸国への経済的依存軽減に役立つだろう。中国にとっては、これまでロシアがEUから輸入していた自動車、電化製品、アパレル、その他の消費財の新たな市場を代わりに手にできることになる。

とはいえ、中国の方向転換は全く痛みを伴わないわけではない。米国、カナダ、EUの関税引き上げと、一部の中国製ハイテク製品に対する 全面的な禁輸措置、そして中国の報復措置も加わることで失われた貿易は、完全には穴埋めできないだろう。今後10年間、中国の貿易総額の伸びは年間2.7%にとどまる見込みで、これは現在の実質年間GDP成長率の同期間の平均予想値である+3.8%を大きく下回る4。 4 4 Oxford Economics、BCG分析 これはまた、2017年から2022年までの中国の年間貿易成長率である+4%よりも低い数字だ。

中国は、一部の製造業での過剰生産能力の増大によって生じた記録的な貿易黒字が、米国やEUだけでなく、場合によってはインドやその他の貿易相手国からも反発を引き起こすリスクもある。

台頭するグローバルサウス

世界の貿易において極めて重要で、おそらくは最も予期されていなかった展開の一つは、グローバルサウス諸国の勢力拡大だ。133の途上国からなるこのグループは、世界のGDPに占める割合は約18%であるものの、人口では62%を占めている。また、世界の貿易額に占める割合は約30%である。

グローバルサウス諸国は、米国やEUが含まれない新たな貿易同盟やパートナーシップを形成しつつある。この動きは、西側市場の影響と、それへの依存を減らし、多極的な世界貿易システムに向かう幅広い地政学的再編の一部をなしている。BRICSプラスも、そうしたグループの一つである。その他にも、2018年に設立され、54カ国が参加するアフリカ大陸自由貿易圏、ラテンアメリカの南米南部共同市場(メルコスル)および太平洋同盟、そしてASEANがある。グローバルサウスにおける接続性とインフラ開発を重視した中国の一帯一路構想と、中国から他の低コスト国への一部の生産移転も、グローバルサウス貿易の刺激材料となっている。

今後10年間に、グローバルサウスの貿易には複数の大きな転換が見込まれる。中国との貿易は引き続き堅調に伸びるが、各国で自国の産業が成熟することで、成長ペースは、過去5年間のCAGR+7.5%から+5.9%に鈍化するだろう。対照的に、グローバルサウス諸国間の年間貿易額は、今後10年間で6,730億ドル拡大する見込みで、同時期のCAGRも、2017年から2022年の+2.8%から+3.8%に加速する予想だ。南北間の貿易は、CAGRは過去5年間の+2.3%から+3.7%に上昇し、今後10年間で1兆6,700億ドル増加するだろう。例えば2024年12月にEUと南米のメルコスル貿易圏は、20年にわたる自由貿易協定交渉が合意に達したと発表している。

新興経済国がより高度な産業へ進出するにつれ、世界の貿易構成も変化する。グローバルサウス内の貿易は、伝統的な農産物、鉱物、エネルギーにとどまらなくなる。自動車、消費者向け電子製品、化学品、金属、ファッション製品などの製造部門がシェアを大きく伸ばしている。同様の傾向は、グローバルサウスと先進工業国の完成品の貿易にも見て取れる。

成長のギアを入れ替えるASEAN

ASEANは、グローバルサウスの中で、そしてまた世界の他の国々にとっても、重要なプレーヤーとして浮上している。この地域は、米中貿易摩擦などの地政学的要因によって加速する生産移転から、とりわけ大きな恩恵を受けている。ASEANの製造能力が向上し、産業バリューチェーン、特にエレクトロニクスなどの分野のバリューチェーンに深く組み込まれることで、ASEAN諸国の貿易総額は、今後10年間に年間3.7%成長すると予想されている。多くの企業はリスク軽減のため、中国に加えてASEANに投資してサプライチェーンの多様化を目指す「チャイナ+X」戦略を採用している。ASEAN諸国の中には、中国と米国の両方から海外投資を受け入れることで、両国の経済の結びつきに一役買っている国もある。

ASEAN-中国間の貿易は今後も年平均+5.6%の成長を続け、2033年には5,580億ドルに達すると予想される。中国によるこの地域への大規模な投資、ASEANと中国の自由貿易協定の改定、さらには中国とベトナム・タイそれぞれの二国間協定などが成長を後押しすると見込まれる。

一方で、ASEANは今後10年でいくつかの困難な課題に直面する可能性が高い。EUによる輸入品への炭素価格制度の導入は、特に金属、セメント、化学品などのASEANの産業分野に影響を与え、対EU貿易の伸びは年間+1%程度と横ばいになるだろう。またEUは、2021年以降に森林伐採により作られた農地から収穫した農産物の輸入を制限している。ASEANの企業がEUで競争力を維持するには、持続可能性への対応を向上させる必要がある。

ASEANの対米貿易成長率も、2033年までCAGRで+4.3%と、控えめな予測となっている。中国製の部品や素材を多く含み、ASEANで組み立てられた製品が、米国の高関税を回避していると見なされれば、米国政府の目はさらに厳しくなる可能性もある。好調を維持するには、ASEANは国内および域内のサプライチェーンをさらに強化する必要があるだろう。また、すべてのASEAN諸国が世界貿易からの恩恵を受けられるように、各国の産業競争力を向上することも重要だ。

インドにおける貿易活発化

インドは世界のほとんどの経済大国と良好な関係を築きながら、グローバルサウスの貿易躍進の新たな主役として台頭しつつある。2033年までのインドの貿易総額は年間1兆8,000億ドルに達し、CAGRは+6.4%と予想されている。これは同国の高いGDP成長率とほぼ一致している。この成長を支える要因として、サプライチェーンの中国への依存から脱却し、分散化を目指す企業の間で生産拠点としてインドの人気が高まっていること、製造業に対する政府の高い奨励金、低コストの豊富な労働力、インフラの急速な改善などが挙げられる。

地理的に見ても、インドの貿易成長は幅広い地域に及ぶ見込みだ。今後10年間で米国との年間貿易額は倍以上に増加し、2033年には1,160億ドルに達すると予想される。この流れは、特に防衛や技術の分野での連携を中心に、世界の二大民主主義国間の政治的・経済的関係の強化を反映したものとなるだろう。また、インドとEU、ASEAN、アフリカとの貿易は、今後10年間で約80%増加すると予想される。インドと日本やメルコスル諸国との貿易はほぼ2倍に、オーストラリアと韓国とは3倍以上になると見込まれている。インドはロシアの割安な化石燃料を輸入していることから、対ロシア貿易も急拡大が予想される。

インドの対中貿易はなお堅調に拡大しているが、成長ペースは鈍化することが予想される。その理由の一つは、インドの中国との二国間貿易赤字が拡大し、それがインド政府の経済不安をあおっていることである。またインドは、自国の経済、特に機密分野への中国からの直接投資に懐疑心を強めている。こうした経済面での警戒心に、両国間で続く国境紛争が輪をかけている。

競争力を重視するEU

地政学的な緊張、エネルギー価格の安全保障上の懸念、環境や人権などについての価値観に基づく貿易の重視が、27カ国からなるEUの今後の貿易見通しに影響を与えている。最近発表された電気自動車への輸入関税などの新しい障壁により、中国との貿易は今後10年にわたって停滞すると見られている。ロシアとの貿易は、ウクライナへの全面侵攻後に取られた措置によって多大な影響を受けており、これらの措置が継続すれば、2033年までに約1,060億ドル減少するものと予想される。

それでもEUとそれ以外の国々との貿易総額は、2033年までに年平均+2%の増加を続ける見込みだ。米国との年間貿易額は、主にEUによる米国産LNGの輸入がけん引し、今後10年間で3,030億ドル増える見通しで、インド、トルコ、アフリカとの貿易も加速すると見られている。このたびのEUとメルコスルの協定が発効すれば、南米との貿易は増加するだろう。アフリカ、特に北アフリカは、製造サプライチェーンのニアショアリングにおける重要拠点となり、アフリカ大陸全体が、グリーントランジション(環境に配慮した経済移行)に必要なエネルギーや鉱物のさらに大きな供給源となるだろう。インドとの貿易は、IT、医薬品、製造部門を中心に、年平均+6%の成長を遂げると予想される。一方で、EUのサプライチェーンのレジリエンス向上にASEANが果たす役割は、北米ほど大きくはないと思われる。

欧州中央銀行のマリオ・ドラギ前総裁が最近のレポートで指摘しているように、こうした流れは地政学的に大きな影響をもたらす。結果的に、EUはもはや世界貿易の高成長や既存の貿易関係を当てにできなくなる。新興経済国との結びつきを深めることや、EU域内市場の強化も重要になるだろう。

変わりゆく世界で成功するための5つの必須要件

地政学的変化を乗り切り、事業の継続を確実なものとするために、企業リーダーには以下のアクションを取ることを勧めたい。


地政学は貿易の世界地図を着実に塗り替えつつある。貿易の未来を決定づける地政学的力学を予測、分析し、それに適応する能力は、今後10年間に競争優位性を維持する上で、ますます重要になるだろう。

About Our Research
The 2024 BCG Global Trade Model projects global trade in goods from 2023 through 2033. It was developed by a team of BCG experts across such functional disciplines as global trade, financial institutions, and data analytics. The model uses historical correlations and artificial intelligence (AI) to create ten-year forecasts. It uses 500 million data points that measure macroeconomic indicators such as GDP, population, unemployment, public and private consumption, exchange rates, inflation, bank interest rates, and GDP deflators. The inputs are from governments, international financial institutions, economic analysis specialty firms, and other sources. The model covers more than 150 exporter countries in 14 key regions and more than 5,000 physical products or commodities in 22 industrial sectors. Trade values are expressed in real terms, based on floating foreign exchange rates. Multiple deflators are used to reduce the impact of inflation on fuel-intensive vs. nonfuel-intensive export values.

This year’s trade model includes a number of improvements:
  • Trade values are expressed in real 2010 US dollars to reduce year-to-year volatility.
  • Enhanced AI and machine learning are used to create a more detailed model by tracking nine different macroeconomic variables over a 20-year period.
  • Impacts of newly present influences, such as new trade agreements, trade wars, military conflicts and related sanctions, and climate-related trade policies, are captured on a case-by-case basis. Adjustments are applied to certain future forecasts.

原典: Great Powers, Geopolitics, and the Future of Trade

Authors

Montréal Recruiting Director

Priscille Arbour

Partner
Montreal

Managing Director & Partner; Global Leader, Global Advantage Practice

Aparna Bharadwaj

Managing Director & Partner; Global Leader, Global Advantage Practice
Singapore

Partner and Associate Director, EU & Global Trade and Investment

Tim Figures

Partner and Associate Director, EU & Global Trade and Investment
London

Managing Director & Senior Partner; Global Lead, Center for Geopolitics

Marc Gilbert

Managing Director & Senior Partner; Global Lead, Center for Geopolitics
Toronto

Managing Director & Senior Partner; Global Leader, BCG Henderson Institute; Global Vice Chair, Global Advantage Practice

Nikolaus Lang

Managing Director & Senior Partner; Global Leader, BCG Henderson Institute; Global Vice Chair, Global Advantage Practice
Munich

Knowledge Expert: Geopolitics and Trade Impact; Global Team Manager

Georgia Mavropoulos

Knowledge Expert: Geopolitics and Trade Impact; Global Team Manager
Amsterdam

Partner & Director, Global Trade & Investment

Michael McAdoo

Partner & Director, Global Trade & Investment
Montreal

Partner & Director, Trade, Investment & Geopolitics

Cristián Rodríguez-Chiffelle

Partner & Director, Trade, Investment & Geopolitics
Geneva

Project Leader

許斐 建志
Takeshi Konomi

Project Leader
東京オフィス

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