『戦略にこそ「戦略」が必要だ』
クラシカル型戦略のベースは、魅力的な市場で最も良いポジションにつけることにより持続的な競争優位を築くことにあります。クラシカル型の環境では、競争優位性の基盤がわかっており、つくり変えることはできないため、規模、差別化、組織能力が優位性の源泉となります。
比較的安定した予測可能な市場で、競争のベースが確立され変化があまり見込まれない場合、クラシカル型戦略が有効です。このような、企業がつくり変えることが難しい市場では、差し迫った破壊的リスクはあまりなく、業界の環境は既定のものと考えられます。このアプローチが有効な環境のサインとして、規模に対するリターンが高い確立された業界、安定的で均質なビジネスモデル、ゆるやかな成長率があげられます。
クラシカル型戦略の策定・実行には、分析、計画立案、徹底的な実行、の3つのステップがあります。まず、市場の魅力度、競争のベース、企業の競争力にフォーカスして分析します。次の計画立案では、分析結果に基づいて予測し、めざすポジションを明確にし、それを実現するための道筋を描きます。そして、その計画を徹底的に実行します。